2018/03/25

愛犬に寄る年波


先月からニヤの体調のことで気ぜわしい日々が続いて、自分が書いたこの記事のことを思い出していました。

「寄る年波って本当にそうだわ〜。なんか気がついたらものすごく潮が満ちて焦りまくってる気分。」と思いながら読み返して感慨にふけっていました。

2017年2月の記事ですからほんの1年ほど前のことなのですが、この後もっと頻繁にニコニヤのお腹の調子に悩まされることになるとは、この時は想像していなかったなあ。

幸いお腹の方は、野菜類に火を通すようにしてから落ち着いていますが、ニヤの関節炎や心臓肥大という別の「波」が来ているのは、ブログに書いている通り。

この文章はdog actuallyの記事としてはちょっと異色で、ニコのことを詳しく書いたものですが、SMILESのブログよりは少しあらたまった感じで自分でも好きなものです。

下のニコの写真は1枚目が2017年の2月、2枚目が今年のもの。
比べるとマズルが白くなっているけれど「なんだ、あんまり変わってないじゃない」と思ったのは悪あがきかな(笑)



(以下dog actually 2017年2月6日掲載記事より)








『寄る年波』というのは「年が寄る」と「波が寄る」をかけた言葉だそうだ。
 毎日の生活の中では変わっていないつもりでも気がつくと年を取ったなあと実感するあの感じは、じわじわと波が満ちてくる(あるいは引いていく)感じとよく似ていて、昔の人はうまいことを言うものだと感心する。
自分のこともそうなのだが、私が今ここで書いているのは、もちろんうちの犬のことだ。
うちのニコが先日お腹を下した。ただ下しただけなら1日ほど絶食して重湯に塩ひとつまみとカモミールをパラパラ入れたものだけ飲ませておけば、翌日にはたいてい治っているのだが、先日は下したところに結構な量の血が混じっていたので「これはすぐに病院に行かなくては!」と少し焦った。何しろ自分の犬が血便をしたなんて初めての体験だったもので。
血液検査も検便も特に異常は見当たらなくて、本犬も体はピンピン元気だったので「たいしたことはないでしょう」と抗生剤をもらって帰ってきた。
便も翌々日にはすっかり元に戻って「本当にたいしたことなかった......。」と拍子抜けしたのだった。
ニコは9歳あたりまでほとんど下痢をしたことがなかった。一度だけドッグパークで2匹のハウンドに挟み撃ちで襲われた日の夜にストレスからか下痢をしたことがあったが、それっきりだ(幸い大きな怪我はなかった。)
だが9歳になった頃から1年に1~2回はお腹が緩くなるようになってきた。昔は「鋼鉄の胃腸」なんて呼んでいたのだが、今はアルミの胃腸くらいになった感じだ。
思えば、10歳になった頃に「いよいよ本格的にシニアか」と思ったものの、運動量も食餌の量も変わらないし足腰の衰えなども全く感じないのでちょっと油断していたかもしれない。
1月の下旬は雨が多くて気温の低い日が続いていたので、体を温める食材を意識するとか小型のヒーターを出してくるとか気を配るべきだった。
今回は犬の神様が「ちょっと気持ちを引き締めるために赤いのを混ぜておこうか」と手配をしてくださったのだと思っておこう。
毎年冬の時期には体重が減りがちになるので食餌の量も調整するのだが、1日の絶食と翌日のお粥食で体重もまた減ってしまった!


当たり前だけれど、愛犬のことは毎日見ている。
何か変わったことがないかと目で見て手で触って匂いも嗅いで注意をしている。
だけど毎日見ているからこそ見落としてしまうこともあり得る。
加齢は『寄る年波』なのだ。波のようにジワジワと来るかと思うと、突然ザッパーンと来ることもある。

幸いブログを書いているおかげで、何年前のいつ体調を崩したかとか、その頃の外見はどんな風だったのかはいつでもすぐに見返すことができる。毎日の観察では気がつきにくい事柄を確認するためにも、意識して古い記録に目を通すようにしようと肝に銘じた。
ブログだけでなく、今は手軽に記録を残せるSNSもいろいろあるし、写真もスマホで気軽に撮影して整理しておける。そういう形で愛犬の日々を記録しておくことは健康管理の上でも本当にお勧めだ。何も公開して人に読んでもらう必要はない。写真を撮って、気がついたことや起こったことを箇条書きで書いておくだけでいい。
愛犬の毎日の記録はそういう実用的な意味合いもあるのだが、私はこれを「老後の楽しみ」とも呼んでいる。
いつか自分がもっと年をとった時に、ニコやニヤと過ごした時間をゆっくりと味わうための記録でもある。犬と自分、両方に寄ってくる年波とうまく付き合っていくために今日もいそいそと記録をつけていこう。

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