SNSでシーザー・ミラン氏をフォローしてる方は、ここ数日Audible for Dogsというトピックがいくつかポストされているのに気づかれたかと思います。
(illustration by mohamed1982eg )
犬のためのオーディオブックセレクション
AudibleというのはAmazonグループが提供するオーディオブック版のストリーミングサービス。NetflixやHuluのように毎月定額を支払うと、オーディオブックが聴き放題というもの。
そのAudibleで今月始まったのが、シーザーさんとAudibleのチームが共同でセレクトした犬に聴かせるためのオーディオブックのセレクション。
別に犬語でワフワフ言ってる声が録音されているのではなく、普通に人間が聴くオーディオブックの中から、声やトーンなどを基準に選ばれたものです。
Audibleのサイトでの紹介ページはこちら
シーザーさんが語る『犬のためのオーディオブックガイド』が無料ダウンロードできます。
(私もしたけどまだ聴いてない)
それからもうひとつ、これもシーザーさんが読み上げる『シェルタードッグを家に迎えるためのガイド』も無料ダウンロードができます。
こちらはひとつダウンロードするたびにAudibleの会社がノースショアアニマルリーグという保護団体に10セント寄付してくれます。
(ノースショアアニマルリーグってこの記事で紹介したルーイット氏の保護団体ね)
日本からでもダウンロードできるのかどうかわからなくて恐縮なのですが、試してみてどうだったか教えてくださると嬉しいです。
なぜ犬にオーディオブック?
さて、そもそもなんで犬にオーディオブックを聴かせるのか?
これはちょっと遡って2015年に発表されたイギリスのハートプリー大学の研究チームのリサーチ結果がベースになっています。
(確かdog actuallyでも尾形聡子さんが紹介されていたと思います。)
イギリスの保護施設で新しい家族を待っている犬たち31匹を対象に、クラシック音楽(ベートーベン)ポップスのオムニバスアルバム、周波数を調整した犬用音楽アルバム、『ナルニア国物語』のオーディオブック、無音、を流し、どの状態が一番リラックスした状態が観察され、吠えや唸りなど望ましくない行動が減ったかを調査したというものです。
結果、オーディオブックを聴かせた時が、犬が横になったり眠ったりと言ったリラックス状態が一番多く見られ、吠えなどの行動も最も少なかったそうです。
犬に音楽を聴かせると落ち着くというのも以前から言われていますが、音楽よりもリズムが一定で、普段聞いている人間の話し声に近く、しかも落ち着いたトーンのオーディオブックの方が犬にとっては好ましいようですね。
(この記事のひとつ前に再掲載しているdog actuallyの過去記事はシェルターの犬の犬舎の前で子供が本を読み聞かせるというものですが、こちらもやはり犬にリラクゼーション効果があるようです。)
上記のリサーチに加えて、シーザーさんのドッグサイコロジーセンターでは、100組のボランティアを募集して犬にオーディオブックを聴かせる体験を4週間続けてもらい、アンケート調査を行いました。
オーディオブックの読み手の性別や英語のアクセント、ジャンルなど違うタイプをいくつか渡し、飼い主が1時間以上留守にする時にオーディオブックを流して、その時の犬の様子をモニターカメラで録画するというものです。
その結果、76%の飼い主さんが「犬がリラックスして落ち着いていた」と答えたそうです。
次のお留守番の時に試してみる?
残念ながら日本のAmazonのオーディブルではシーザーさんのセレクションはやってないのですが、オーディブルのサービス自体は日本語で行われています。
タブレットやスマートTVを使って音声を流せるので便利です。
Amazon以外にも、無料のオーディオブックのサービスもありますし、YouTubeなどでもたくさん見つけることができますので、お留守番の時に試してみてはいかがでしょう。
犬にとっては負担になることは何もないですからね〜。
選ぶ時のコツは、犬をメインで世話している人と同じ性別の読み手を選び、できれば声のタイプなども似ているとベターだそうです。