2018/02/03

2月と言えばパピーボウル!

2013年に書いた記事です。ここで紹介した『パピーボウル』は相変わらずの人気番組で今年もたくさんの人が楽しみにしています。
2018年の今年はこの番組にもちょっと変化がありましたので、それを紹介する前にこの記事を再掲しておこうと思った次第です。

(以下dog actually 2013年2月14日掲載記事より)

(photo by photography by Tricia)

この時期、アメリカには全国規模で大人気の犬のイベントがあるんです。今回はそのお話を。
アメリカの国民的スポーツと言えばアメリカンフットボール。そのプロリーグNFLの王座決定戦「スーパーボウル」が行われるのが2月上旬の日曜日です。スーパーサンデーと呼ばれて、国をあげてのお祭り騒ぎ。そのスーパーボウルの試合中継の裏番組として、スポーツファン以外の人気を集めているのが「パピーボウル」という番組です。

パピーボウルは、フットボールのコートを模して作られた室内の遊び場で子犬達が遊ぶ姿を延々と3時間近く流し続ける、という番組です。こうして書くとちょっとバカバカしく聞こえますね(笑)。私も初めて見た時には、ちょっと唖然としました。
ただし、この番組は単純に「きゃ~!子犬かわいい~!」と喜ぶだけのものではないのです。出演する子犬達は皆、アメリカ各地のシェルターから連れて来られた、新しい家族を募集中の犬達です。番組中では8週~15週齢の子犬達のプロフィールや、問い合わせ先のシェルターの情報も紹介されます。
本物のスーパーボウルでは、有名ミュージシャンが出演するハーフタイムショーも見どころのひとつですが、こちらパピーボウルでも子猫達によるハーフタイムショーがあります。子猫達は子犬同様に、遊具やおもちゃで遊んでいるだけですが。もちろん、この猫達もシェルターで家族を募集中の子達です。

つまりパピーボウルは全国ネットのテレビで放送される里親募集番組でもあるのです。子犬達が身を寄せているシェルターでは、放送後に訪問者の数が増えることで、番組に出演した以外の他の犬達にもチャンスが増えることになります。また「ここに動物を提供していない全国の多くのシェルターにも可愛い犬や猫はたくさんいるので、近くのシェルターをぜひ訪ねてみて下さい」という啓蒙活動としての一面もあります。
パピーボウルの放送は今年で9回目を迎えたのですが、番組の人気は年々高まっていて、今年は視聴者数の新記録を達成しました。

出演する小犬は毎年60頭前後、犬達は交代制で少しずつの出演となります。撮影は最長でも30分づつに区切って頻繁に休憩タイムを設け、平均3日をかけて少しずつ撮影されます。これは犬達が疲れないようにとの配慮からです。
テレビや映画に出演する動物達の撮影中の安全については、The American Humane Asociation(AHA アメリカ人道協会)が監視を行うと決められています。パピーボウルの撮影も、もちろん例外ではありません。AHAの他に複数の獣医師、さらにそれぞれの子犬の出身シェルターの担当者立ち会いのもと、撮影はあくまで動物本位で進められます。

さて、こちらは2月3日の放送でMVPを獲得したシュナウザー×ビーグルミックスのマルタの紹介ビデオです。

もっと他の犬達も見たいという方は、こちらの番組サイトでどうぞ→ Animal Planet Puppy Bowl Ⅸ
お遊び感覚で可愛い犬達を見ながら、自然とシェルターにいる動物達へと意識が向かうようにする。こんな楽しい啓蒙活動があるのもいいですよね。

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