2018/03/12

アメリカンドッグフードの表示規定1

私がdog actuallyに書いたペットフードの原材料の表記に関する記事ではこれが一番古いものです。
このブログの1つ前の記事で「ミールや副産物の内容自体は悪いものではない」と書きました。けれども「ミールや副産物(バイプロダクト)が使われているフードは避けましょう」という声が根強くある理由、メーカーによってはミールや副産物を原材料に使いませんと宣言する理由はこの記事の中にあります。

日本でもアメリカでもペットフードの原材料や品質を語る情報には、不正確で冷静さを欠いたものが多く見られます。確かに私自身も「酷い内容だな」と思うフードはたくさんありますが、正確な情報を基にしなくては正しい判断はできないと思っています。

この記事は長かったので2つに分割しました。

(以下dog actually 2012年4月23日掲載記事より)

(photo by carterse)

愛犬が毎日食べるもの。手作り派、生食派、ドライフード派、缶詰派、色々な選択肢がありますが、意外と知られていないのがドライや缶詰などの市販のフードの原材料の表示の意味。
今回紹介するのはアメリカでのペットフードの表示規定の一部ですが、アメリカからの輸入品のフードを買っている方も多いと思いますし、日本で販売されているペットフードの大多数はアメリカのAAFCOの基準をもとにしていますので、日本の消費者の方にも参考にして頂けると思います。

アメリカで市販されるペットフードについてはFood and Drug Administration(FDA=アメリカ食品医薬品局)とThe Association of American Feed Control Officials(AAFCO=アメリカ飼料検査官協会)の2つの機関で管理されています。
FDAは動物飼料に使用する原材料の法規制や安全性の確保・調査を行い、ペットフードのラベル表示に関しては、どの動物用のフードか・内容量・製造者の名前と所在地・原材料一覧などを表示することや、その方法を規定しています。
AAFCOは動物飼料の栄養基準のガイドラインを提供するための機関で、ラベルの表示に関してはもっと詳細に、原材料名、栄養分析、給餌方法、カロリーなどの記載を規定しています。AAFCOのガイドラインは世界基準になっており、日本のペットフード公正取引協議会の規約もAAFCOのガイドラインを基準にしています。
AAFCOでは原材料名や商品名の定義も定めているので、これを知っているとペットフードのラベルから色んなことを読み取れるようになります。
ではまずAAFCOが規定する"商品名"のルールからお話していきましょうか。

・『95%ルール』

商品名を「Beef Dog Food」「Beef for Dogs」というシンプルな表示にする場合、その製品は原材料のうち少なくとも95%を牛肉が占めなくていけません。
「チキン&レバードッグフード」などのように2つの原材料が商品名に表示される場合は2種類の合計が95%です。この場合、先に書かれているチキンの割合の方が多く含まれると決められています。
95%ルールが適用されるのは動物性の原材料のみで、つまり「ラム&ライスドッグフード」という商品名をつけることはできません。またこの場合のビーフやチキン、ラムというのは動物の筋肉部分の肉を指し、ミールや副産物は含まれません。
このルールが当てはまるのは缶詰、冷凍、フリーズドライのフードがほとんどで、ドライフードでは当てはまるものはありません。当然ながら、かなりの高級フードというわけですね。

・『25%ルール』

これは多くのドライや缶詰フードに当てはまるルールです。「Beef Dinner for Dogs」「Beef Formula for Dogs」のように原材料の後にディナーやフォーミュラという言葉のつく商品名をつける場合、原材料のうち牛肉の占める割合は25%以上95%未満でなくてはいけません。
また「チキン&ライスフォーミュラ」のように2つの原材料が商品名に表示される場合は2種類の合計が25%以上を占めなくてはいけません。
ただし95%ルールと違って、この場合は動物性と植物性の組み合わせもOKです。2種類の原材料のうち1つは少なくとも全体の3%含まれていることが必要です。つまり「チキン&フィッシュフォーミュラ」という商品名であれば、少なくとも原材料全体の3%はフィッシュが使われていなくてはいけないということです。ここでも25%の中にミールや副産物は含まれません。

・『3%ルール』

これはWITHルールとも呼ばれるルールで、非常にトリッキーなので覚えておかれると良いと思います。
「Dog Food With Beef」のように"with"という言葉の後に原材料の名前が来る商品名のフードに含まれるべき牛肉の割合は全体の3%です。
「Beef Dog Food」ならば牛肉の割合は95%以上必要、「Dog Food With Beef」ならば牛肉の割合は3%でOKということです。
また「Beef Formula With Cheese」という商品名のフードがあれば、それは25%以上の牛肉と3%のチーズが含まれるということですね。紛らわしくて混乱してきますが、知っておきたいポイントです。

(次の記事に続きます)

0 件のコメント:

コメントを投稿

FDA警告とグレインフリーフードと心臓病

(image by GDJ ) 2018年7月にアメリカ食品医薬品局(FDA)が発表した「獣医療機関から犬の拡張型心筋症(DCM)の症例が増えていると報告が届いている。患者の犬に共通していたのは、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆その他豆類やポテトを主原料とするフ...